8月の終わり、姫路市美術館で行われていた「志村ふくみ展 いのちを織る」を鑑賞しました。志村ふくみさんは大正13年生まれ、日本を代表する染織家です。30歳を過ぎられたころから染織を初め、それ以来数々の作品を生み出されてきました。志村さんの作品のすばらしさは、農家で捨てられる運命のまゆを材料として、自然の染料で糸を染め、日常着である紬(つむぎ)を、独自の世界観で織り、芸術としての評価まで高められる作品を創造されている女性です。
美術館に展示してある作品(着物)は、春夏秋冬、私たちが暮らす丹波篠山にもあるような風景を想わされました。一緒に、観ていた息子も「これ、好きやな。」とか「あー、こんな感じわかるなあ。」とか、志村さんの作品からひらめきを受けていたようでした。
展覧会に寄せて、志村さんは「コロナによる苦難の時代だからこそ、私たちは生き方を考えなければならい。新しい時代に人間と自然がどう共存していけばいいのか、手しごとに携わる者はその覚悟が必要なのだと思います。」と語られていました。
コロナによる苦難の時代に、私たちにとって、何が大切なのかを、美しい作品に感動するとともに、考えさせられたひとときでした。
● 志村ふくみ展にて 向井千尋
● 10月の予定
● まちライブラリーの本棚から⑪つどい場お茶の実 原 美由紀
● 風のたより
● 令和2年度NPO法人風和賛助会員、協賛広告よろしくお願いいたします。
● お礼
● ふうわなくらし142 向井千尋
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