風和通信132号 2014年2月

旧後川小学校の校庭にて

後川いきいき塾 倉 清春

 週一回旧後川小学校で行われる風和いきいき塾に参加して楽しい時間を過ごさせていただき八十の手習いと思いいつも出席しております。

 今は無き小学校の校庭に出て思い出すのは、私が小学生の頃のことです。戦時中の小学校は、小学生六学年、高等科二学年、合わせて八学年あり百八十名あまりの生徒が校庭を走り回り、にぎやかな声が響いておりました。

 しかし、戦いが激しくなり、校庭に芋が植えられ、畑となり、下級生は山に薪作りに、上級生は炭焼きに駆り出され、昭和十九年に私は海軍少年電測兵として大竹海兵団に入隊を命じられ卒業間もなく入隊をしました。そのとき十四歳。今にして思えば国に忠心に孝の教育により喜んで国のために命を捧げる決心でした。

 ところが幸か不幸か新兵教育中に終戦となり後川に生きてきました。その当時青年団が結成されており、百二十名あまりの青年がおりました。その時から五十六年、あまりにも速い世の中の変わりようにとまどい、時代の流れとは言いながら何か寂しさがこみ上げてきます。

 しかし今、ふと廻りの山を見上げてみますと、山は当時と少しも変わっておりません。ここに美しい古里後川が存在しております。残り少ない人生この後川で生まれたことを誇りに思い過ごしたいと思っております。

もくじ

1 旧後川小学校の校庭にて 後川いきいき塾 倉 清春
2 2月の予定  
3 立杭焼の干支づくり  
4 こうじ・みそづくり  
5 子どもと食べるモンゴル料理  
6 いもにカフェ  
7 音楽療法士のかたつむり日記 vol.12  兵庫県音楽療法士 小島幸子
8 みんなの抱負  
9 ご支援ありがとうございます  
10 思い出すままに 岸本 潔
11 ふうわなくらし64 お正月 向井千尋

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